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朝から おとらじ!

おとらじ便り

「あおもり文学食堂」に行ってきた。

2024.1.24

青森県出身の作家や文化人が好んだ食べ物や
行きつけの店、郷土料理、それに「食」を
テーマにした文学作品の原稿や写真、
作家が愛用した食器まで
青森県近代文学館で展示されています。


青森文学食堂1 (002).jpg 

「あおもり文学食堂」と名付けられた企画展だけに
入口のパネルには「おしながき」があり、
それぞれに作家たちの「食」に対する思いが
パートごとに展示され興味が湧く企画展です。


青森文学食堂2 (002).jpg

方言詩人の高木恭造さんの朝食はパンに牛乳、
グレープフルーツを添えてと洋食派、パンは
「マタ二」「栄作堂」「パン野郎」の物しか
食べないというこだわりがあったようです。



直木賞作家の長部日出雄さんは大のそば好きで、
一枚の「もりそば」を食べる時は舌だけでなく、
歯ざわり、鼻、のどの感覚をすべて働かせて
食べることと説いています。


「津軽そば」をこよなく愛していたのは
歌手の淡谷のり子さん、津軽の新鮮な味が
いとおしいと思う、もっと誇りを持つべきだと
展示された雑誌の対談で話している。



芥川賞作家の三浦哲郎さんは地元八戸の
「いちご煮」や「煎餅の耳」「クジラ汁」を
あげている。


ラーメン・カレーライスに餃子を加えると
「食の三種の神器」というのは寺山修司、
青森市堤にいまもある「小田九」食堂の
ラーメンは絶品と讃えている。



文豪太宰治は「すじこ納豆」に「ハタハタ」
酒の肴は「湯豆腐」に限ると、味噌は
「自家製の三年味噌」にこだわっていたという。


青森文学食堂3 (002).jpg

写真は青森県知事を務めた竹内俊吉さんが
揮毫した「田酒」と「豊盃」の書と
ビンに貼られたラベルも展示されていました。
また棟方志功さんがデザインした
食品のパッケージや
清酒「遊天」のデザイン画もありました。



「食」を通した青森県ゆかりの作家や文化人の
人間味を感じさせくれる楽しい企画展でした。
会場を出る所のパネルには
「あおもり文学食堂」を「味わって」いただき
ありがとうございました。「お粗末さまでした」
とありました。

入館無料で3月10日(日)まで開催中
「青森県近代文学館」は青森市荒川の
県立図書館2階にあります。   (GG大友)

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