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番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
副委員長 坂 本   徹(教育問題アドバイザー)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル戦略室長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
(新任) 粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 論説委員会副委員長)

第612回番組審議会

青森放送では、5月に第612回番組審議会を開催しました。新型コロナウイルス感染拡大防止の特別措置としてリポート提出方式で審議を行い、委員8人と社側6人による書面開催としました。
今回は、ラジオ番組:「なりわいの津軽三味線~竹山をかたりつぐ西川洋子~」を審議しました。

(番組内容) 
津軽三味線の奏者・西川洋子さん(73)は去年の暮れ、母の代から68年続いた正調民謡の店「甚太古(じんたこ)」を閉めました。「竹山の語り部」として津軽三味線の弾き語りを長年続けてきましたが、両手の指が不自由になり、師匠の高橋竹山から受け継いだ「指奏法」ができなくなったのです。洋子さんが三味線を始めたのは16歳のときでした。民謡の唄を習っていた姉・慶子さんの目が不自由で、送迎のため一緒に成田雲竹の民謡道場に行ったときに、雲竹の伴奏者・高橋竹山に声をかけられたのがきっかけでした。偶然と思われたこの出会い。実は、姉妹二人が民謡で食べていけるようにと、母が仕組んだものでした。当時、まだ青森では女性の三味線奏者はいませんでした。洋子さんは三味線が嫌いでしたが、姉の伴奏者として店で演奏するようになります。それから58年、店を閉めた洋子さんは改めて、三味線と向き合う決意をします。

審議委員からの感想・意見

  • すべてに感動した。番組を通して西川洋子さんの人生が浮かびあがり、彼女自身が高橋竹山の津軽三味線そのものだったような気持にさせられた。
  • 番組のタイトルが、作品のすばらしさを表現しきれていない気がする。
  • 西川さんの人生と名人・竹山の生き様を垣間見る興味深い秀逸な番組だ。
  • 本人の明るい口調とは裏腹に壮絶なドラマを知り、驚き続けた52分。生き延びるために培った三味線と語りが胸に響いた。
  • 内容も構成も申し分ない作品。津軽三味線の魅力もさらに伝わり、音色がいつまでも響いた。
  • 時系列が分かりにくかった。実際に昭和何年とか何歳の時とかを整理して示せば、より印象付けられるのではと思った。
  • 西川洋子さんを通して津軽三味線のルーツ、深さを感じた。これからの時代、文化の根っこを大切にした番組が大切だと感じた。
  • 全体と通して「音」がとても印象的だった。津軽三味線の響きは当然のことながら、人柄、店の雰囲気、苦悩と歓び…、音がそのすべてを物語っていたように思う。