RAB投稿スクープ
  • 会社概要
  • コンプライアンス憲章
  • 利用規約
  • 個人情報の取り扱いについて
  • 青森放送国民保護業務計画
  • 放送番組の種別
  • 番組基準
  • 番組審議会
  • リンク
  • ご意見・ご感想

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    坂 本   徹 ( 北里大学 獣医学部 教職課程 教授 )
副委員長 平 間 恵 美 ( NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事 )
  川 嶋 大 史 ( つがる市観光物産協会 会長 )
  上 村 鮎 子 ( 十和田乗馬倶楽部 代表取締役社長 )
  平 野 陽 児 ( 東奥日報社 執行役員 デジタル局長 )
  成 田 幸 男 ( 陸奥新報社 代表取締役社長 )
  粒 来 和 成 ( デーリー東北新聞社 青森支社長 )
   

※ 上村委員は意見書面提出での出席 ・成田委員は欠席

7月番審①

7月番審②

7月番審③

7月番審④

 

第664回番組審議会

青森放送では、7月11日に  第664回番組審議会を開催し、下記議題番組を審議しました。

ラジオ番組
 『らじ丸にっち!』~ 歩いて聴かせて油川(あぶらかわ)~         

                                                             ( 5月18日(日) 12:00 ~ 15:00 放送 )

 
【番組内容】

今年は青森港開港400年や昭和100年、戦後80年の節目の年です。しかし記録として文献や写真はあるものの、その当時、音声はまだ一般には録音できない時代でした。現代でも私たちが個人の思い出を「音」として遺す機会は多くありません。そこで、

歴史と音をテーマに、リスナーの家庭にある古くて大切な品物を持ち寄り、エピソードを紹介しながらその音をラジオで伝えたいと考えました。そして、その音とともに地域を一緒に歩き、地元の歴史について再発見するというウォーキングイベントを企画しました。歩くコースは青森市の油川(あぶらかわ)地区。江戸時代には羽州街道と松前街道が交わる要衝として栄えた歴史のある町です。

 

 

雨で延期となっていた青森市内ウォーキング企画は油川で行うと発表されました。一緒に歩くリポーターは県南地方を拠点としているKANTA(かんた)さん。青森市の土地勘はまったくありません。スタジオからは、1240分までにスタート地点となった浄満寺(じょうまんじ)に集まるように呼びかけられます。家にある古くて大切なものを持参し、音を鳴らすのが参加条件です。ゴールは、油川ふるさと海岸。企画を監修した市民図書館歴史資料室の工藤大輔室長が「歴史博士の指令」として設定したチェックポイントを探しながら、参加者は街道を歩き始めます。そして海岸を目指す一行は、しだいに音を通して一つに繋がっていきます。

 

◆パーソナリティ:夏目浩光(なつめ ひろみつ) ◆アナウンサー:筋野裕子(すじの ゆうこ 

◆リポーター:KANTA(かんた

 

 

審議委員からの感想・意見

  • 青森港開港400年、昭和100年、戦後80年という節目の年に、「音」という視点から地域の歴史にふれる企画。家庭にある“古くて大切なもの”を持ち寄り、その「音」を鳴らすという発想がとてもユニークで人の温もりを感じさせた。リポーターのKANTAさんは場を一気に和ませる人柄で、参加者の楽しさを引き出していたのが印象的だった。必死な声でリポートする場面では思わず吹き出してしまった。リスナー持参の「音が出るもの」も絶妙。想像をはるかに超えるバリエーションで番組中に何度も笑った。地域の「音」を通じて、記憶と歴史・人と人をつなぐ“ラジオ”になっていた。数々の音や笑いの中にも「町を大切に思う気持ち」がさりげなく伝わってきた。シュールなのに笑えて、なぜか感動的な最後の大合奏…番組から聞こえるすべての声や音が楽しくて、ラジオでこんなに笑って温かい気持ちになったのは久々だった。
  • 夏目さんと筋野アナの声が聞き取りやすい。変に誇張することなくスムーズに流れていくので、2人がスタジオにいることを忘れてしなうほどトークがうまい。まるで現場にいるようで、聞いていて入っていきやすかった。企画のアイデアを面白いと思いながら、どんな展開になるのか予想がつかなかった。油川の町の歴史を意識したことがなかったが、KANTAさんのリポートでイメージしながら一緒に歩いている気分になった。青森市民図書館歴史資料室長の工藤大輔さんが「歴史博士」として指令を出したり、解説もあったので、こういった形で町の再発見ができるのはいいことだと思った。リアルタイムでラジオの生放送から聞こえる波の音が心地良かった。リスナー持参のそれぞれの音のつながりも良かった。油川に行ってみたくなった。
  • 非常に面白かった。KANTAさんの成長ぶりに驚いた。地元の八戸で幼い頃から彼を知っているので、とても上手にリポートできていることに感心した。KANTAさんが油川の町について詳しくなかったので逆に良かったと思う。歴史博士として登場する工藤さんのお題や要所要所での説明もとても良かった。ものを受け継いでいく文化が大切なのだと、番組を通して改めて気付かされた。伊東アナの登場にも期待がふくらんだ。意味合いを持った「音」がたくさんあったのだと考えさせられた。お題の出し方も夢があって良かった。ずっと引き込まれる内容・構成になっていた。油川に飛行場があった理由などについても知りたくなったので、リスナーに呼びかけても良かったのではないだろうか。楽しくて参考になる終わり方も良かった。
  • 生放送で当日勝負のリスナー参加型番組を成立させることができる強みを感じた。県民に広く浸透し、親しまれていることも再認識した。地元の歴史をたどって見直す企画には青森県に軸足を置く放送局としての一貫した姿勢が表れている。「ドキドキ・ハラハラを楽しんでいるのが分かった」というリスナーからの声があったが、まさに同感。歴史博士の司令を受けてチェックポイントを巡る仕掛けがとても面白い。それぞれのチェックポイントでの解説にもう少し厚みを持たせれば、謎解きの楽しさ・難しさ・達成感をより味わうことができたのではないか。KANTAさんの丁寧な情景描写や必死さは好感が持てる。歴史と音というテーマにした真意がリスナーに十分に伝わったのかが気になったが、集まった音がバラエティーに富んでいて発想も面白かった。
  • 筋書きのないドラマのようでハラハラ感を楽しめる、ついつい聞いてしまう構成。日曜日の午後に、くつろぎながら楽しめる番組だった。「古くて大切なものを持ち寄る」条件で、音の出にくいジャージを持ってきたリスナーがいたが無理やり感が逆に面白かった。伊東アナの登場も含めて全体的にユーモラス。引磬の鐘の音で現場にいる全員が手を合わせた光景も非常に面白かった。かつて飛行場があった話の場面では、油川の歴史的な背景や価値の説明を加えるとより良かったのではないか。人が集まる過程も番組にしてしまう冒険度の高さ、土地勘のないKANTAさんをリポーターに配置する面白さ、番組を整えていく夏目さんの鮮やかな仕切り等、イマーシブ(没入感)があった。ラジオの更なる可能性を感じさせる、まさに、「イマーシブ」な番組だった。
  • リスナーが持ち寄ったもの、それぞれに思い入れがあり、リスナーひとりひとりの歴史を思い起こさせる番組の作りだった。スタジオには安定感のあるMCがいるので、ある意味、不安定要素のあるKANTAさんをリポーターに配置できただろうし、歴史博士の工藤さんが要所要所で道案内をしてくれることでブレない番組になった。その上で使命感を持って集まってくれるリスナーがいることを確信できるからこそ、放送当日に条件を発表する無謀な試みに挑戦できるのだと思う。行き当たりばったりに感じるような流れに思えても、綿密な仕込みがされたのだろう。「それぞれの地域には、知らなかった歴史がたくさんあるのだ」と考えるきっかけをくれる奥深さもあった。臨場感にあふれ使命感や一体感もあって面白かったが、楽しむだけでなく勉強にもなる、意義のある番組だと思う。
次回の番組審議会は、9月中旬を予定しています。

過去の番組審議会

2025年度
2024年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度