立ちのぼる湯気の中で作っているのは、鍋焼きそば。
寒い体が、あたたまる一杯です。
八甲田からむつ湾に流れる、青森市駒込川。
この川沿いに、明治22年からお店を構えているのが、「そば食堂 平田屋」です。
今年で創業から129年を迎える老舗の食堂。
お店のご主人は、4代目の平田欣也(きんや)さん。
お昼どきは大忙し。およそ30種類のにメニューを、一人で全部作っています。
朝6時。一日の仕事は、ダシをとるところから始まります。
さば節、ソウダ節が中心で、これが「平田屋の味を左右する」のです。
これを、代々守り続けてきました。そのダシは、黄金色に輝いています。
作るそばは、にはち(二八)そば。
何度も圧力を加えてのばしていくことで、コシの強いそばができあがります。
明治から代々続く、そば食堂平田屋。
3代目の父、祐蔵(ゆうぞう)さんが49歳で亡くなりました。
その時、まだ高校生だった欣也(きんや)さんは、
とまどいながらも、料理の道へ進み、お店を継ぐことを決意したのです。
それ以来、必死にお店の味を、守ってきました。
鍋焼きそばも、その一つです。
具は、ねぎ、とり肉、ごぼうなど。
サバ節のダシつゆと、かつおダシのつゆを合わせて入れます。
えび天などの具をのせて、煮込まずに1分ほどあたためたら、できあがり。
そば食堂、平田屋の「鍋焼きそば」風味が良く、コシの強い伝統のそば。
さば節の、あっさり味のつゆが、寒い体を、温めてくれます。

そば食堂 平田屋
創業年:明治22年(創業から129年)
住所:〒030-0812 青森県青森市堤町1-11-9
電話番号:017-734-5531
営業時間:10:30~15:00 16:30~19:00
定休日:水曜日
鍋焼きそば(冬期限定) 780円 ※すべて税込価格
主なメニュー:バラ焼き定食(普通・780円 特・1,000円)/バラヤキ(おつまみ・650円)/中華そば(500円)/昔風ラーメン(500円)/ウドンナポリタン(650円)