番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。
第649回番組審議会
青森放送では2月に第649回番組審議会を開催し、

ラジオ番組

『 2023 RABラジオチャリティ ミュージックソン  

( 2023/12/24(日) 正午 12/25() 正午放送 )  について審議しました。




【番組内容】

毎年1224日正午から24時間放送している『ミュージックソン』は、1975年にニッポン放送から始まった
ラジオチャリティで、当時ラジオが主な情報源であった視覚障がい者のためにリスナーと協力し合い音の出る信号機(音響式信号機)をクリスマスに贈るキャンペーン番組です。『ミュージックソン』とはミュージックマラソンを略した造語で、より多くのリスナーに参加してもらえるよう、人気ミュージシャンをゲストに招くなど音楽プログラムを中心に24時間の放送を行っています。

現在は全国11社が自社制作で同日に放送しています。RABは1980年から参加していますが、1978年に視覚障がい者が企画から取材、編集、出演までを担当するラジオ番組『RAB耳の新聞』がスタートしていたため地元ミュージシャンとともに耳の新聞パーソナリティたちも『ミュージックソン』に出演しています。

RABの今回のテーマは「いまを、知る」。耳の新聞パーソナリティによる"いまを、知る"コーナー 8枠、メインパーソナリティによるドキュメンタリー 2枠、   新人アナウンサーによる現場リポート 2枠、スタジオ実演コーナー 2枠、などを放送し、視覚障がいを取り巻く社会の「いま」をリスナーと一緒に考えました。メインパーソナリティはシンガーソングライターの古屋敷裕大(ふるやしき ゆうた)、アシスタントパーソナリティはRABアナウンサーの橋本莉奈がつとめました。

※(24時間の放送中から6つのパートを抜粋し、一部はダイジェスト編集)




■オープニング(ダイジェスト)

【サンロード青森での公開放送】

司会:伊東幸子アナ、板橋優磨アナ(入社2年目)

挨拶:青森県視覚障害者福祉会 副会長 小山田(全盲)

ゲストミュージシャン:麻生しおり、ジョナゴールド ほか

■古屋敷裕大の盲学校訪問記①②(ダイジェスト)

【録音構成のスタジオコーナー】

出演:県立盲学校在校生

ほのか(高等部1年 全盲)  そうた(高等部2年 弱視)

のぞみ(小学部5年 弱視)  ゆ か(高等部1年 弱視)

りゅうき(高等部3年 弱視) みなみ(高等部3年 弱視)

■"いまを、知る"⑤ 視覚障がいと戦争

【電話出演のコーナー】

出演:RAB耳の新聞パーソナリティ 南舘邦士(全盲)

■"いまを、知る"⑦ 目の不自由な防災士誕生

【スタジオトークのコーナー】

出演:RAB耳の新聞パーソナリティ 棟方庸子(弱視)

■現場リポート② 音の出る信号機の必要性と課題を知る(ダイジェスト)

【ラジオカーリポートのコーナー】

リポーター:廣瀬絢南アナ(入社1年目)

出演:RAB耳の新聞パーソナリティ 小田垣康次(全盲)

■フィナーレ(ダイジェスト)

【サンロード青森での公開放送】

司会:猪股南アナ、濱野壱清アナ(入社1年目)

挨拶:JBOS全国視覚障害者外出支援連絡協議会青森県支部代表 小田垣康次

ゲストミュージシャン:ライスボール、鉄マン

審議委員名

委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(NPO法人日本人財発掘育成協会理事長)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル局次長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局報道本部長)

※ 坂本委員は意見書面提出での出席

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審議委員からの感想・意見

  • 番組を通じて現状を知り、
    自分も含めて社会全体のサポートが足りていないこと、
    伝え続けていかなければいけないことを痛感した。
  • 古屋敷裕大さんと盲学校の生徒たちの会話が自然体で良かった。
    障がい者も含め、誰もが楽しめるサービスの提供を考えるきっかけになった。
  • 聴音兵の音源がレコードで残っていて驚いた。
    忘れないように引き継いでいくことが大事。
    同じ地域に住んでいる「仲間」だという意識を持ちたい。
  • 幾多の困難を乗り越えて共生していかなければならない。
    「RAB耳の新聞」のパーソナリティの皆さんは、話し方が上手で聞きやすい。
  • 古屋敷さんは歌も良いが、トーク力もすごい。
    盲学校の生徒たちとの会話で「普通」という言葉の表現が気になり、あらためて考えさせられた。
  • 音の出る信号機が夜間消音になっていることを知り、驚いた。
    様々な問題が取り上げられた中での苦言や提言が、社会に一石を投じる結果になってほしい。
    長年、この番組を継続していることで、社会への貢献度が高いと感じる。
  • 視覚障がいと戦争の話の中で、南舘邦士さんが様々な種をまいてくれた。
    中身の濃い内容だったので、メインとサブのパーソナリティには、
    ある程度の肉付けをしてほしかった。広がりを持たせるためにも、その役割は重要である。
  • 番組冒頭での趣旨説明が分かりやすくてとても良かった。
    「RAB耳の新聞」のパーソナリティの皆さんの話が興味を引いた。
    どのコーナーにも明確な意図があるため、長丁場であっても「ぶれない」番組になっていると感じた。
    私自身も何らかの行動を起こそうと思わせてくれる意味深い番組だった。