番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。
第647回番組審議会

青森放送では11月に第647回番組審議会を開催し、

ラジオ番組 『らじ丸にっち! ~つどって歩いて黒石編~

( 5月14日(日) 12:00 ~ 15:00 放送 )  について審議しました。



【番組内容】

ことし4月にスタートし、第1回放送を番組審議会で取り上げた番組のその後の展開。

大型連休明けに新型コロナが5類に移行したのを機に、番組でもリスナーとのふれあいを解禁。
ただしリスナーがやって来るのを待つという条件で放送した企画です。

スタジオゲストは第1回放送と同じくインターネットで青森の情報を発信している
三上未夢(みかみ みゆ)さん。青森で起業を思い描いている若者のコミュニティを主宰していますが、
SNSでの発信が中心のため、イベントを実施しても大人世代の参加が少ないことを悩んでいます。

そこでこの日、実験的にラジオとSNSで同時に参加を呼び掛けるウォーキングイベントを企画。
急きょ発表された街を歩くだけのイベントにそれぞれどんな年代が集まるのか。ラジオリスナーと
SNSのフォロワーはそこで仲良くなれるのかを探りました。会場は黒石市の「こみせ通り」。

正午に番組がスタートしたあと、
パーソナリティの夏目さんはラジオで、ゲストの三上さんはSNSで、
それぞれ午後15分までに「松の湯交流館」へ集まるよう呼びかけはじめました。

この日、集まったのは十数人でしたが、そこには新しい発見と笑顔があふれていました。

議題番組は3時間の生放送から定時ニュースやお知らせ、一部の音楽をカット。
残した音楽もワンコーラスに編集し、80分にまとめたものです。

※(2023年日本民間放送連盟賞 ラジオ生ワイド部門 優秀賞)





※また、放送法第5条に基づき定めている「青森放送番組基準」の一部変更について、
 同法第6条第3稿に基づいて番組審議委員会に諮問した結果、「変更は妥当である」
 との答申を得ました。これにより「青森放送番組基準」の一部変更を、2024年
 4月1日に施行し、周知を図ります。

審議委員名

委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(NPO法人日本人財発掘育成協会理事長)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル局次長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局報道本部長)

※ 粒来委員は意見書面提出での出席

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審議委員からの感想・意見

  • 黒石市のこみせを通じた交流はリポーターの成田さんの存在が大きかった。
    駆けつけてくれたリスナーとの絡みが巧みで現場の楽しみが伝わり、
    彼の描写力でその場にいるような感覚になった。
    スタジオにいる夏目さんと成田さん2人のベテランだからこその、なせる業だろう。
  • 現場に人が集まらなかったらどうなるのか…ハプニングを期待したが、次第に応援の気持ちに変わった。
    ラジオとSNS、中高年と若者の共存がラジオの中で1本の光のように明るく見え、未来ある番組に思えた。
  • こみせ通りの現場とインスタグラム、二つの側面があって非常に立体的。
    今までにないような雰囲気と効果を感じる。
    放送とインターネットの強みをうまく組み合わせた番組をこれからも聴きたい。
  • SNS世代とラジオリスナーをマッチングする扉を開いた。
    こういう企画をどんどん続けてほしい。
    県史編さんに携わる中園裕さんの人選も的確で、
    こみせを知らない人にもイメージ付けを十分できたように思う。

  • RABラジオは以前からSNS化しているように感じる。RABラジオだからこそ、この面白さが生まれたのだろう。
    「集まって」と呼びかける際に、「交通事故に気をつけてください」などの注意喚起があったら良かった。
  • やってみなければ分からないワクワク感が番組前半から出ていたので、のめり込んでいった。
    すごく引き込まれた。夏目さん、小田アナ、三上未夢さんのバランスが良い。
  • 設定等がよく練られていたので「急遽決まった」という話し方が気になった。
    構成がしっかりしていて面白く、こみせ通りを選んだのがベストだった。

  • 先の読めない展開でミステリーツアーのような面白味があり引き込まれた。
    ぶっつけ本番でもよくまとまっている。まとめる能力がディレクターにある。
    成田さんも非常に力量があり、彼のエンターテインメント性が人を集めた。
    「八甲田の名水」の話が出た時など、黒石市との地形的・地理的な説明が欲しかった。
    もっと現場音があれば、臨場感がより深まっただろう。