番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。
第646回番組審議会

青森放送では10月に第646回番組審議会を開催し、

テレビ番組 

 ダイドーグループ日本の祭り
『明日に向かってヤーヤドー ~幽玄の美 弘前ねぷたまつり~』
     ( 9月2日(土) 16:00 ~ 16:55 放送 ) について審議しました。


【番組内容】

300年の歴史を持つ弘前ねぷたまつり。ヤーヤドーの掛け声と共に巨大灯籠、ねぷたが街を練り歩く。

運行団体の「茂森新町ねぷた同好会」は会が発足して今年で50年の節目の年を迎えた。

会員の工藤貴久さんは運行を担う「誘導」という役割を長年務めてきた。

後継者を育てようと、ある若者にその誘導の一部を任せようと考えていた。

また同好会の50年の歴史をまとめた、記念誌作りにも奮闘中だ。



他に若いねぷた絵師が集まり発足させた「弘前ネプタ愛好会」がある。

平均年齢20代の彼らは古い時代のねぷたに魅力を感じている。

今では無くなってしまったねぷたの形を文献を見て再現しようとするなど、祭りの準備に余念がない。

二つの団体の姿を通して弘前ねぷたまつり、継承の姿を追う。

審議委員名


委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(NPO法人日本人財発掘育成協会理事長)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル局次長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局報道本部長)


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審議委員からの感想・意見

  • りんごを通して季節を表現し、説得力を持たせた。取材力・構成力が高い。
    ねぷた絵師の三浦呑龍さんが弟子をとらない理由や、幼稚園児たちと一緒にいる映像がとても良かった。
    見終わった後に「また見たい」と思わせる良作。
  • 弘前ねぷたの醍醐味、迫力が非常に出ている。
    武勇を重んじる勝負の気質に着目したのが重要であり見事だ。
    弘前ねぷたまつりの勝負の気質こそが、気概と誇りを生み、現代まで連綿と引き継がれている由縁だろう。
  • 弘前ねぷたと地域の人たちとの繋がりなどがよく分かり新鮮だった。
    テレビの持つ映像の力が発揮されていた。次の展開にも大きな期待が持てる。
  • まつりは地域の絆であり、生活そのものという点に共感。
    昔のねぷたを再現しようとする若者たちの姿勢がすごい。
    ナレーションも一体感があった。
  • 運行団体の若手もベテランも、次世代に残すために奮闘する姿が素晴らしい。
    リレーされていくのがよく描かれていて心地良かった。
  • ねぷた絵の壮大さと、人の温かさ、歴史背景もきちんと説明されていた。
    「カッコイイ」の思いから、憧れや郷土愛が生まれて地域に根付くのではないか。
  • 歴史を丁寧に振り返る構成が意義深く、登場人物の表情も理屈抜きに良い。
    今後も課題を取り上げ、誇るべき地域の財産を多角的に伝えてほしい。
  • 映像に訴求力がある。カメラポジションが市民目線で、まつりに寄り添っている。
    継承問題を盛り込みながらヒューマンタッチで描き、余韻が残った。
    市民の会話にBGMが被って聞き取りにくかったが、気になる部分をはるかに超える良さが多かった。