番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。
第644回番組審議会
青森放送では7月に第644回番組審議会を開催し、

テレビ番組 「光が照らす場所 ~目が見えない人のデイサービス~」

( 5月30日(火) 3:00 ~ 3:45 放送 )

について審議しました。



【番組内容】

青森市内にある目が見えない人のデイサービス「みんなの架け橋」。

この場所には人生の半ばで光を失った中途視覚障がい者の人が集まる。

青森市内では唯一の目が見えない人のためのデイサービスだ。

デイサービスを支える黒澤さんは、利用者の目は見えなくても、いつも施設に季節の花を飾り、

食事の盛り付けにも手を抜かない。仕事が終わったあとでも休みの日でも、利用者のことを考えている。

「利用者さんの笑顔を見たい」その一心で日々を過ごしているのだ。

そんなデイサービスに集まるのは、見えなくなった時期も視覚障がいの程度も違う利用者たち。

団地に一人で暮らす利用者にとってこの場所は、仲間に会えることができる大切な場所。

また、16年前に病気で視力を失った利用者にとっては、自分を生かせる居場所でもある。

めぐる季節をともに笑い、励まし、支え合う。いつもは暗闇の中にいたとしても、

この場所でみんなと過ごす時間は陽だまりのように温かい。

目が見えない人のデイサービス「みんなの架け橋」の日々を見つめた。




審議委員名


委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(NPO法人日本人財発掘育成協会理事長)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル局次長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局報道本部長)


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審議委員からの感想・意見

  • 福祉の現場に光を当てた良い作品。日だまりのような温かさがある。
  • 最期まで飽きずに、良い映画を見ているようにひきつけられた。
  • 現実を受け入れつつも、明るさと重厚感がある。
    花や果物などで、長期にわたる季節の移り変わりが分かる演出がいい。
  • 奇をてらわず淡々と日常を追い、心にしみるストーリーになったのが良い。
    視覚障がい者のケアを巡る現状の解説があれば良かった。
  • 見終わったあと、とても温かい気持ちになった。
    施設を設立した黒澤幸子さんの生き方を軸にして描いてもよかったのではないだろうか。
  • 黒澤さんの言葉や所作に覚悟が見てとれた。背景も分かり感銘を受けた。
    高齢者の年齢や「当時」という表記には、工夫や配慮が必要ではないか。
  • 様々な気付きがあり、心が前向きになった。
  • 登場人物すべてが主役だった。
    今後も取材を継続して、今後どうなっていくのかを発信してほしい。
  • 粗削りではあるが「心の中の光」を感じさせようとする努力を感じる。
    入社3年目の若手ディレクターが、このテーマに飛び込んだことが有望だ。
  • 施設の社会的位置付けをどう組み込んで番組に厚みを持たせるのか、今後の継続取材に期待したい。