番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。
第635回番組審議会

青森放送では、9月に第635回番組審議会をリモート形式で開催し、委員8人、社側8人が出席、ラジオ番組「GO!GO!らじ丸~離れて訪ねて浪岡編~」(5月9日・23日放送)について審議しました。

【番組内容】
コロナ禍で遠出ができなかったり、イベントに出かけられなくなったりしているリスナーが少なくありません。また、ラジオ中継でも不特定の人へのインタビューができない日々が続いています。そんなコロナ下で回を重ねてきた生放送企画です。大型連休に規制できなかったリスナーに故郷を感じてもらう「あなたに代わって訪問企画」は、リポーターがリスナーのメッセージに応えて思い出の場所を訪ね、今の情景を音で伝えます。ただし、感染拡大防止のため、誰にも会わず、インタビューもしないのが条件です。もう一つの企画は「ドライブイン・ライブ」。かつて流行したドライブイン・シアターのように、周囲に人がいない公園などの駐車場を借りて野外ライブを行い、車の中でラジオを聴きながらライブを観てもらう非接触型イベントです。スタッフを集めることを避け、リポーターがマイク1本で音楽を伝えています。今回はりんご畑が広がる青森市浪岡地区で実施しました。

審議委員名


委員長    磯 山 隆 幸(写真家)
坂 本   徹(NPO法人日本人財発掘育成協会理事長)
八木橋 俊 夫(陸奥新報社 常務取締役 営業局長)
川 嶋 大 史(つがる市観光物産協会 会長)
平 間 恵 美(NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事)
平 野 陽 児(東奥日報社 デジタル局次長)
上 村 鮎 子(十和田乗馬倶楽部 代表取締役)
粒 来 和 成(デーリー東北新聞社 編集局報道本部長)
     




審議委員からの感想・意見

  • リスナーの思い出の場所を探す企画は、寄せられる情報だけを頼りにたどり着けるのか、生放送ならではのスリルがあり楽しかった。
  • カエルやセミの声、せせらぎの音、散策する息遣い、音を聞いて想像が膨らみ楽しくなっていく仕掛けが巧妙で、リスナーを引き込む臨場感があった。
  • 成田洋明リポーターの「迷ってみるのもいいものですね」という名言がこの企画を象徴していた。迷うことの楽しさが伝わってきた。
  • さまざまなリスナー情報を基に一緒に謎解きをしていく感覚がとても新鮮。双方向性が生かされ、コロナ禍の苦労を忘れさせてくれる楽しさがあった。
  • 他人の思い出をなぞる企画だが、映像がない分、自分の思い出と重ね合わせるような気持ちにさせられた。いろいろな楽しみ方ができる番組。
  • 車で集まってもらいラジオで民謡の生演奏を聴いてもらう「ドライブインライブ」は、新しい時代の新しい手法を確立したと感じた。
  • 「ドライブインライブ」に集まったリスナーが、車のクラクションで呼びかけに応えるコミュニケーションは、光景が目に浮かびおもしろかった。
  • 津軽民謡歌手のかすみさんの唄と三味線の演奏は、マイク一本でも音がきれいですばらしかった。かすみさんはトークも板についてきた。
  • 街角インタビューができないなど、コロナ禍での制約を跳ね返して、番組のおもしろさに変えていた。前向きにコロナ時代の放送を探る姿勢が感じられた。
  • リスナーと一体となって番組が進行していくところに心地よさを覚えた。一体感が番組を作り上げ、立体的な音をマイク一本で伝えた秀作。