番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    坂 本   徹 ( 北里大学 獣医学部 教職課程 教授 )
副委員長 平 間 恵 美 ( NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事 )
  川 嶋 大 史 ( つがる市観光物産協会 会長 )
  上 村 鮎 子 ( 十和田乗馬倶楽部 代表取締役社長 )
  平 野 陽 児 ( 東奥日報社 執行役員 デジタル局長 )
  成 田 幸 男 ( 陸奥新報社 代表取締役社長 )
  粒 来 和 成 ( デーリー東北新聞社 青森支社長 )
   

※意見書面提出での出席(坂本委員長、平間副委員長、粒来委員)

11月番審①

11月番審②

11月番審③

11月番審④

第667回番組審議会

青森放送では、11月12日に  第667回番組審議会を開催し、下記議題番組を審議しました。

テレビ番組
 『 栗原はるみ・心平の青森の夏いただきます! 』    

                                                   ( 10月26日(日)15:30 ~ 16:25 放送 )

 
【番組内容】

日本を代表する料理家の栗原はるみさんと心平さん親子が青森を旅します。

青森でレギュラー番組を持つ心平さんはかなりの青森通。

母はるみさんをお気に入りの場所に案内します。

 

青森市浅虫で昔から続く海辺の食堂や

オープンしたばかりのクラフトビール店を訪ね、伝統を守りながら

進化している街並みに感動するはるみさん。 

 

また、青森ねぶた祭を体感して欲しい、

地元の中に入り込んで何かを感じて欲しいと、

心平さんは祭りに参加することに。

大型ねぶたを動かす扇子持ちに挑戦したはるみさんは

緊張しながらもどんどん顔つきが変わっていきます。

そんな母の姿に涙する心平さん。

親子は青森ねぶたに何を感じたんでしょうか。

 

そして、「青森の夏」を堪能した二人は「青森の食材」で料理を作ります。

「シンプルなレシピほど自分に自信がないとできない…僕にはまだ無理。」と息子。

「引き算のレシピも足し算のレシピもどちらもおいしい。だから料理は楽しい!」と母。

料理を通してお互いをリスペクトしている様子が伝わります。

食をツールにした料理家親子の青森旅。親子のほどよい距離感や、

互いを思いやる気持ちが画面から伝わることを心がけました。

審議委員からの感想・意見

  • 食と旅の魅力が絶妙に融合し余韻が残る。蛍火酒造のクラフトビールで親子が乾杯する姿がほほえましく元銀行だった建物を活かした空間も印象的。永井の久慈良餅は懐かしく歴史の深さが伝わり、正立食堂の素材へのこだわりも光っていた。西田酒造の酒造りは伝統と革新の融合。田酒のおいしさに納得がいった。青森ねぶた祭りの場面は、はるみさんの目の輝きと笑顔からねぶたの魅力が最大限に伝わり、扇子持ち体験ではベテランの扇子持ち・櫛引さんの解説が丁寧で、ねぶたの奥深さにふれることができた。親子クッキングは料理家同士の本気の会話が心地良かった。浅虫から始まり、ねぶた祭りを経て、親子クッキングで締める構成は、まさに「コース料理」で、親子の情と絆が丁寧に織り込まれ、しっかりした意図と取材・高度な撮影技術と編集があってこそ実現した秀作。青森の魅力を再発見し旅に出たくなる味わい深い番組だった。
  • 前回がとてもすてきだったので今回の続編を心待ちにしていた。はるみさんが夫を亡くしたあと心平さんがそっと寄り添い支えてきた背景を知っているからこそ、青森旅で見せる親子の自然なやりとりや表情のひとつひとつに深い感動があった。青森の食文化も丁寧に紹介され、どれも地域の魅力が詰まっていた。はるみさんは初めて参加するねぶた祭りを緊張しながらも心から楽しんでいたので思わず応援したくなった。料理へのこだわりや工夫が2人の会話から自然に伝わってきて楽しかった。「息子が青森の皆さんにかわいがられて楽しそうなのが良かった」と話す姿に、親としてのあたたかい気持ちがにじみ出ていて胸が熱くなった。青森の魅力と親子の愛情がたっぷり詰まった番組。次はどこへ行くのだろうと期待が膨らむ。シリーズとして続いてほしい。
  • 見終わって素直に「いい時間だった」と感じた。演出に頼らない2人の自然なやりとりが画面に映し出される親子旅、そこに嘘はなかった。少し気になったのは「青森通」の心平さんが母を案内する中に初めて訪れる店があったので、青森を愛する心平さんが気になるスポットを案内するといった「ゆるい設定」で十分だったのではないだろうか。はるみさんが新しいものにふれたとき、ふっと緩む表情も印象的で、「生まれ変わったみたい」と母が笑い、その姿に息子が涙する。そんな場面に胸が熱くなった。番組全体に流れる空気感が心地良く、スタッフとの信頼関係があるからこそ、アットホームな雰囲気が生まれたのだろう。しばらく余韻が残った。旅と料理を通じて親子の関係と人のあたたかさを描いた番組。派手さはないが確かな感動があった。次回も楽しみだ。
  • 前回の放送を見ていたので物語にすんなり入り込めた。予想通りの展開だったが、逆に安心感を与えてくれたように感じる。ねぶた祭りと料理を一つのコースに見立てた表現はさすが。囃子方や扇子持ちの裏側を知ることができて観光客気分で楽しめた。青森ねぶたのエネルギーが人を元気にする力を持っていることも実感した。息子である心平さんが、母のはるみさんに青森の魅力を伝えたいという思いがストレートに伝わってきた。シンプルな県産食材を使った誰でも作れるメニューと、料理家としての二人の会話から伝わる料理の世界の奥深さに驚いた。西田酒造の研究室も印象的で街全体が動き出すような活気を感じた。親子の会話が自然でほほえましく、自分の母親を思い出してあたたかい気持ちになれた。
  • 青森の夏、ねぶた祭り、料理、親子の旅が重なり合って心があたたかくなる番組だった。人生をもう一度前に進めてくれるような力が青森にはあるんじゃないかと思った。海辺の食堂での朝食場面は、画面越しに光や風、海の匂いまで伝わってくるようだった。親子で出かける姿がほほえましくて自分も息子とこんな旅がしたいと思った。ねぶた祭りの扇子持ちに初挑戦する、はるみさんの表情がどんどん力強くなっていく様子に感動し、心配そうに見守る心平さんの姿に母への思いやりを感じた。心平さんの涙に、親子で支え合ってきた時間の重みを感じた。番組スタッフも一緒に見守っていたような優しさが画面から伝わってきた。心がほぐれるようなすてきな番組だった。
  • グルメや青森ねぶた、料理実演などの情報に加えて、栗原親子の絆が随所に散りばめられていて、深みのある構成だった。浅虫のクラフトビールの映像に惹かれて、ジョッキで飲みたくなった。西田酒造の精米技術、うま味を引き出す工夫に驚いた。はるみさんが挑戦する姿に心平さんの支えを感じ、母を思う息子の涙に、語られない親子の歴史が垣間見えて胸を打たれた。料理実演の場面での「引き算が分かるようになった」という言葉に奥深さを感じた。案内人を立てず、親子二人だけで進行した判断も良かったと思う。時系列で構成されていたことが分かったので、ねぶた祭りの位置づけにも納得した。カメラの前でも自然なやりとりがあり、旅の良さ、親子の良さを改めて感じさせてくれる1時間だった。
  • 旅番組でもあり、料理番組でもあり、親子のトーク番組でもある贅沢な構成だった。制作側の目線が優しく、二人を包み込むようなあたたかさが感じられた。海辺の食堂の風景が懐かしく、自分の記憶も呼び起こされた。「人生の仕切り直し」だと言って楽しむ母を見つめる息子が「母が輝いて見えた」と語る場面に目頭が熱くなった。様々な体験を通して親子の絆が深まっていく様子が感動的だった。シンプルなレシピで家庭でも作れそうな料理はどれもおいしそうですぐに試したくなった。青森の魅力を丁寧に紹介してくれたことに、県民としてありがたいと思った。前回の番組も良かったが、今回は旅と料理のバランスが絶妙で見やすかった。ぜひ、シリーズ化してほしいすてきな番組だ。
次回の番組審議会は12月上旬を予定しています。

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