番組審議会

番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    坂 本   徹 ( 北里大学 獣医学部 教職課程 教授 )
副委員長 平 間 恵 美 ( NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事 )
川 嶋 大 史 ( つがる市観光物産協会 会長 )
上 村 鮎 子 ( 十和田乗馬倶楽部 代表取締役社長 )
平 野 陽 児 ( 東奥日報社 執行役員 デジタル局長 )
※新任 成 田 幸 男 ( 陸奥新報社 代表取締役社長 )
粒 来 和 成 ( デーリー東北新聞社 青森支社長 )

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第661回番組審議会

青森放送では、4月10日に、第661回番組審議会を開催し下記議題番組を審議しました。

テレビ番組
( 2024年12月31日(土) 14:00 1455 放送 )
 
『 とびっきり! 唄と踊りの福袋 歴代王座・名人 夢の大競演 !! 一足早い 新春民謡大祭典2024 』
        

 
【番組内容】

長い歴史を誇る「青森県民謡王座決定戦」「青森県手踊名人決定戦」。

その頂点に輝いた歴代の「民謡王座」「手踊名人」が豪華競演!

青森が誇る「民謡」「手踊り」を幅広い世代に知ってもらうため

「王座」と「名人位」が様々な企画にチャレンジするこの年末番組は

今回で5回目の放送です。第53代手踊名人位となった川守田敦生さん。

「南部手踊り」で男性としては24年ぶりの「手踊名人」誕生です。

今回、川守田さんと「津軽手踊り」の第48代手踊名人位・千葉嘉人さんに

オリンピックでも話題となった「ブレイキン」風の手踊りバトルで対決してもらいました。

また、第54代民謡王座・かすみさん、第55代民謡王座・松倉雪江さんと

弘前実業高校書道部がコラボ。生唄中に「書道パフォーマンス」を披露します。

果たしてどんな作品が完成したのか?

今までにないバラエティに富んだ演出で「ふるさとの唄と踊り」をご紹介します。

審議委員からの感想・意見

  • 楽しく視聴した。民謡王座のレジェンドと将来を担う子どもたちの手踊りとのコラボあり、手踊名人同士のバトルあり、苦楽を共にした民謡王座姉妹の共演あり、民謡と書道の異なるジャンルの融合もあってバラエティに富み多種多様。とても興味深く視聴した。地方も豪華メンバーだった。工藤兼一さんと下田清美さん、2人の民謡王座の唄声には風格を感じる。手踊りの子どもたちに向ける優しい眼差しも印象的。手踊りバトルは野心的だった。ふだんは見ることができないもの。手踊名人位の千葉義人さん・川守田敦生さん2人に敬意を表したい。西塚繭子さんと淳子さん姉妹の民謡のハモリは初めて聴いたので、唄の解説があればより楽しめたのではないだろうか。民謡と書道のコラボは作品の完成度の高さに驚きの声が出て心を打たれた。表現や構図へのこだわり、民謡をどのように作品に昇華させていったのか、もっと知りたくなった。出演者のミニ紹介等があればより良かったと思う。
  • 伝統的な芸能文化を毎年再発見でき、様々な世代に伝えるすばらしい番組。民謡王座や手踊名人位の豪華な競演は技術や表現力が圧巻。民謡王座のベテランの唄に華を添えるオープニングの子どもたちの手踊りが愛くるしく心温まるものだった。子どもたちの堂々としたパフォーマンスから純粋なエネルギーが伝わり伝統をしっかり受け継いでいることも実感できた。手踊りバトルは民謡と現代が融合する斬新な試み。民謡や手踊りに詳しくない人にもそれぞれの良さをいいとこどりで端的に伝える内容。分かりやすく面白かった。手踊名人位の千葉さん・川守田さんのインタビューから、男性が手踊りを続けることの難しさも知った。出演者の着物や小物も注目した。着物のこだわり等も聞いてみたいと思った。筋野アナの着物は出演者を引き立てる色合いを選び、工夫されていた。民謡と書道のコラボは視覚的にも聴覚的にも楽しめた。生唄の中で繰り広げられる書道パフォーマンスにどんどん期待が膨らみ、「また見たい!」「生で見たい!」と思った。
  • 常に民謡・手踊りの新しい見せ方を模索している番組。幅広い世代に楽しく見てもらいたいというアイデア・工夫・チャレンジに満ちている。スタジオのセットやテロップ等、画面全体の色調も華やかに統一されていて、スタッフの意気込みや全力投球で制作していることが伝わってきた。レジェンド2人の唄はじっくり堪能できる流れで心に染み景色も浮かんだ。登場した幼い子どもたちの中から将来の民謡王座や手踊名人位が出るかもしれないという楽しみも生まれ、未来へのつながりも感じさせる企画だった。手踊り名人位の四戸彩有里さん、山本祐華さん各々の頂点に立つまでの壁を乗り越えてきたエピソードも興味深い。西塚姉妹の民謡のハモリは不思議な感覚、よくぞ挑戦したと思う。書道コラボも見事で生徒たちのこれまでの過程や苦労話・裏話も映像として見たくなった。民謡の一言解説が欲しくなった。全体的に関心が途切れることなく楽しく見続けられた。
  • 今回は特に良かった。コーナーそれぞれのチャレンジ企画が飛び抜けてすばらしかった。カメラの寄りの映像が多く、空気を切るような素早い手踊りの動きや、表情・手さばき・足さばきのアップ等からも手踊りの魅力がさらに伝わってきた。着物の柄・帯の結び方・小物にも自然と関心が向いて面白く視聴できた。オープニングの演出もレジェンド2人の唄も非常に良かった。勇気や元気をもらえる。工藤さん・下田さんの昔の映像が出たことで重みが増した。昔と今の唄声を比較して聴いてみたくなった。2人の登場で番組の出だしから釘付けになった気がする。筋野アナの引き出し方が的確でとても良かった。青森の文化を大切に受け継いできたことが分かる番組構成。師弟関係の絆も印象深い。書道パフォーマンスはカメラの捉え方も良いので一人一人の筆さばきや技術の高さを見てとれた。どのコーナーも視点がすばらしく、さらなる可能性も感じさせる。
  • 手踊りバトルでも書道パフォーマンスとのコラボ企画でも出演者が楽しんで挑戦しているのが伝わってきた。民謡や手踊りは一部のコアな世界だと思うが、幅広く多くの人に見てもらうためにはこういった仕掛けが必要で出演者たちの覚悟も感じる。すごいものを披露しつつ、楽しんで広めてくれているのだと思った。こういうチャレンジはいいものだと実感した。津軽と南部の異なる民謡が存在し、コラボしたりバトルできる青森県の土壌はすごいと思う。レジェンドと呼ばれる民謡王座2人の過去の映像が入るだけで深み・重みが違ってくる。大御所たちの若い頃のアーカイブ映像があるのはRABの強み。書道パフォーマンスでは、「力を合わせるだけでなく心をあわせる」という弘前実業高校・書道部の高校生たちの言葉が印象的で心に響いた。印象的で深みのある番組なだけに最後はもっと年末感や正月の特別感を出して締めくくったほうがいいと感じた。全体的にはとても楽しい番組だった。
  • 青森県の伝統芸能である民謡と手踊りの保存・継承に貢献している。ただ唄う、ただ踊るのではなく、様々組み合わせた企画に拍手を送りたい。カメラアングルも見ていて楽しかった。工藤さん、下田さんのレジェンド民謡王座と子どもたちの手踊りの組み合わせは、ほっこり・ほのぼのとした気持ちになった。年齢を感じさせない2人の唄声からは円熟味や渋さが力強く伝わってきてすばらしかった。手踊名人位の四戸さんと山本さんの2人が「おめでたい歌詞でおめでたい手踊り」を披露する場面はあでやかな手踊りが印象的で、“おめでたポイント”の楽しい解説は制作のアイデア勝ちだ。手踊りバトルもすごい。西塚姉妹の民謡のハモリは初めて聴いた。新鮮で新ジャンルの音楽に思えた。書道とのコラボ企画は制作の意図もすばらしい。この経験によって、書道部の高校生たちの中に「民謡」が残ることだろう。今後もずっと続けてほしい。筋野アナの司会も見事だった。
  • 完成度が高く、ケチのつけようがない。5つのコーナーそれぞれに狙いがあって、どのような効果が出ているのかが、はっきり分かるようになっていた。コーナーの順番と、それによってもたらされる演出効果をしっかり考えて構成している。80歳・民謡王座のレジェンドの唄からスタートすることで番組に重みが出て、ラストの高校生との書道パフォーマンスで未来を感じさせるなど、よく練られた構成が非常に効果的だった。書道側から民謡をみる視点も面白いかもしれないと感じた。工藤さんと下田さん、2人の民謡王座の唄は圧巻。一曲目はしっかり聴きたいという視聴者の思いにきちんと応えている。「次は何が出るんだろう」という期待感を持って見続けた。カメラも表情をよく捉えていたので伝わるものが多く、華やかな気持ちにさせてくれた。「民謡や手踊りは楽しい」というイメージを幅広い人たちに広げてくれたと思う。民謡・手踊りの一体感がすごく伝わった。将来に向けての可能性を感じさせてくれた。
次回の番組審議会は5月中旬を予定しています。

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