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番組審議会とは

放送法に基づき、放送番組の適正を図るために外部有識者の声を聴く場として設置しています。
主な役割は、

・放送番組の適正を図るため必要な事項を審議する、
・放送局に対して意見を述べる

ことなどとなっており、番組審議会が取りまとめた「答申」や「意見」は放送局がこれを尊重して必要な措置を講じます。
また具体的な番組の視聴・聴取も行われ、放送局はその議論や意見交換を次の番組作りに役立てています。

審議委員名

委員長    坂 本   徹 ( 北里大学 獣医学部 教職課程 教授 )
副委員長 平 間 恵 美 ( NPO法人はちのへ未来ネット 代表理事 )
  川 嶋 大 史 ( つがる市観光物産協会 会長 )
  上 村 鮎 子 ( 十和田乗馬倶楽部 代表取締役社長 )
  平 野 陽 児 ( 東奥日報社 執行役員 デジタル局長 )
  成 田 幸 男 ( 陸奥新報社 代表取締役社長 )
  粒 来 和 成 ( デーリー東北新聞社 青森支社長 )
   

9月番審①

9月番審②

9月番審③

9月番審④

第655回番組審議会

青森放送では、9月12日に  第665回番組審議会を開催し、下記議題番組を審議しました。

ラジオ番組
 『 RAB耳の新聞スペシャル 寄宿舎放送クラブ 』    

                                                      ( 5月25日(日)21:00 ~ 22:00 放送 )

 
【番組内容】

青森放送ラジオで47年にわたり放送している『RAB耳の新聞』では目の不自由なパーソナリティたちが企画から取材・編集・出演までのすべてを担当しています。視覚障がいをとりまく社会について当事者として主体的な放送を続けていますが、その一方で彼らも晴眼者のように音楽番組やフリートークのバラエティ番組を担当したいと考えてきたのも事実です。

 

盲学校の寄宿舎。そこで15年間、寝食をともにした彼らが思い描いていた夢は「音楽」と「ラジオのDJ」。小学部のころ、徐々に視力を失う中、寄宿舎でほうきをギターにみたててバンドごっこをしたり、ラジカセのワイヤレスマイクで放送ごっこをしていた彼らは、晴眼者と変わらない無邪気で甘酸っぱい青春の日々を過ごしました。

 

それから40年、青森県立盲学校の創立100周年で久々に母校を訪れた日の夜、憧れていたという青森放送ラジオBスタジオに集まっていただきました。

 

板橋(いたばし)かずゆき…全盲、(みや)(かわ)(ひで)()…弱視、()()(がき)(やす)()…全盲、川浪(かわなみ)重治(じゅうじ)…弱視、

ナレーター・(むな)(かた)(よう)()…弱視。

 

そして、パーソナリティもゲストもナレーターもさらに取材先も全員、視覚障がい者というRABラジオにしか制作できない音楽番組を「RAB耳の新聞スペシャル」として制作しました。音だけの世界で生活する彼らの渾身の選曲が聴きどころです。

リスナーに「障がい者番組」として聴かれないよう、自分たちが視覚障がい者であることを最初は言わずに、凡庸な深夜放送の雰囲気で番組はスタートしています。 

 

これまで障がい者がメインとなる番組企画が、エンターテインメントを避け、健常者側からイメージしたドキュメンタリーやチャリティー番組に偏ってきたことについて、放送局側があらためて自問自答した番組です。

審議委員からの感想・意見

  • 板橋かずゆきさんと宮川秀美さん、2人のパーソナリティともに穏やかな声で心地良い。ナレーターの棟方庸子さんも真っすぐ届く声で好感度が高かった。流れが自然でまとまりがいい。盲学校の生徒たちの最後のコメントが非常に効いていた。選曲も良く、心をつかまれる場面が幾つもあって自分の人生と重ね合わせながら聞くことができた。改めて青森県立盲学校の創立100周年という歴史の重みを感じた。なかなか知り得ない寄宿舎での生活についても経験談を通して想像できる構成になっていた。川浪重治さんの歌声もとても魅力的だった。障がいの有無に関わらず、共感できて希望が持てる番組だった。
  • あたたかみのある等身大のバラエティーだと感じる一方で、上質なドキュメンタリーにも思えた。視覚障がいのある人たちが音楽に親しむのは必然だったのかもしれない。ラジオにかじりつくように音楽を聴き、バンドに憧れて部活動へと進展していく学生時代の青春を振り返る話に当時の風景が目に浮かぶようだった。肩肘張らず、穏やかな時が流れるように感じながら耳を傾けることができた。「音楽は人と関わりを持つツール」など、心に刺さる言葉が散りばめられていた。番組に込められたメッセージを探りたくなった。「寄宿舎放送クラブ」というタイトルが番組の雰囲気にぴったりだった。
  • 冒頭のスティービーワンダーの曲や、川浪さんのアコースティックギターも素晴らしく、番組で流れたすべての曲が心にしみた。音楽番組としての選曲の良さ・センスに脱帽。板橋さんと宮川さんは落ち着いた口調と心地良い進行で安心して聞くことができた。県立盲学校創立100周年の節目にかつての生徒が集まって、音楽番組を制作し放送するという趣旨が段々明らかになっていく運びが巧みで、番組テーマも押し付けがましくない。パーソナリティやゲストの言葉が印象に残った。「ラジオっていいな」「音楽っていいな」と感じた。元気と勇気をもらえた心に残る番組だった。
  • 登場する人たちが音楽を心から楽しんでいる。ポジティブなので聞いている側も楽しさを感じられると思った。視覚障がいがハンディキャップになっているのではなくて、「自分の個性」に昇華させている姿に感銘を受けた。先輩のバンドに憧れる後輩がいたり、ワイヤレスマイクでDJごっこしたりという寄宿舎の当時の風景が目に浮かぶようで自分たちの青春時代と何ら変わらないと感じた。音楽にあふれた時間を過ごしていたことを知り、盲学校のイメージが一変した。透明感と切なさが同居する川浪さんの歌声に感動した。エピソードトークと曲の絡み方が絶妙。様々な意味で「音楽の力」を感じた。
  • 伸び伸びとした会話、自然で楽し気な語り口に、どんどん引き込まれていった。オープニングでスティービーワンダーの曲が流れた瞬間、高校時代に部活で汗を流していた頃が一気によみがえってワクワクした。「ペンフレンド」や、「ポプコン」といった音楽イベントなど、青春を思い出させてくれる言葉が次々に登場したので、「そうそう!」と共感しながら聞いた。寄宿舎での生徒へのインタビューは今時の自然な雰囲気が伝わってきて良かった。青春時代を懐かしむ同年代の仲間として楽しめた。「音楽はバリアフリー」「思い出はなくならずに残り続ける」と教えてくれた、アットホームであたたかく心に残るステキな番組だった。
  • 聞き終わってから、とても良いタイトルだと感じた。番組制作を楽しんでいる様子が伝わり、聞いていて楽しかった。目が不自由なことをまったく感じさせない。非常に面白かった。寄宿舎での生活は知らないことが多かったので納得しながら聞き進めた。棟方さんのナレーションも聞きやすく、時折入る説明も分かりやすいので巧みな構成だと思った。自分が想像していた以上に、「音楽」や「ラジオ」が彼らにとって重要なのだと改めて気付かされた。川浪さんの歌声にも改めて痺れた。「いいな」と感じる印象的な言葉が所々に散りばめられており、「もっと聞きたい」と思った。
  • 純粋に音楽番組としても楽しみながら、自分の青春時代を重ねながら聞いた。異なる年代でも「同じなんだな」と共感できた。音楽に夢中になって一生懸命だった青春時代が、映像がなくても非常に生き生きと伝わってくるのを感じた。寄宿舎で先輩と後輩が一緒に音楽を楽しんでいる。目が不自由でも、晴眼者の子どもたちと何ら変わらない夢を持っている。出演者たちの辛苦を乗り越えた上での明るいトークには力強さがある。「目が不自由なことは特殊なことじゃないんだぞ」とさりげなく教えられた。冒頭で目の不自由な出演者の番組だと種明かしせずに、サラッと音楽から始まったのが新鮮で良かった。
次回の番組審議会は10月中旬を予定しています。

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