【異常】ホタテ水揚げ激減は“雪の量”が原因か 一大産地・平内町でようやく水揚げ開始も…漁師は「全然ダメ」
陸奥湾の生産量の半分を占める平内町で、大幅に遅れていたホタテの水揚げが始まりました。
水揚げの遅れは去年の高水温とエサ不足が原因で、雪の量が関係していることがわかりました。
1年物のホタテ「半成貝」の水揚げが始まったのは平内町漁協茂浦支所です。
★青森放送 菅原厚キャスター
「ホタテの一大産地平内町では1か月以上遅れていた半成貝の水揚げが、きょうからようやく始まりました」
水揚げがいまの時期になったのは、去年の高水温とエサ不足による成育の遅れが原因です。
茂浦支所では朝から5隻が出漁しましたが影響は水揚げ量にも…。
★青森放送 菅原厚キャスター
「水揚げされたばかりの半成貝がクレーンに吊り上げられました 量はやはり少ないですね」
この現状に漁師たちは…。
★ホタテ漁師
「全然ダメ」
「成長も悪い あまりにも死んでさ このカゴ1つに生きているのは2枚か3枚だよ」
「ことしは500キロに満たないので4分の1」
「つらいですね」
湾内の生産量の半分を占める平内町漁協管内。
ことしの水揚げは3000トンと、いつもの年の1割ほどに落ち込む見通しです。
この要因のエサ不足には雪の量が関係しています。
県水産総合研究所によりますと、海に栄養分を運ぶ春先の雪どけ水がホタテに影響を与えているとみられています。
少雪だった去年は、エサとなる植物プランクトンが少なく、ことし水揚げするホタテの成育が遅れました。
大雪だったことしは植物プランクトンの量が平年値を上回っていて、来年以降水揚げされるホタテの順調な成育が期待されます。
★県水産総合研究所 吉田達所長
「ことしは春先からある程度のエサが3月時点では出てきているので」
「リスクはひとつ減っている訳なので、これまでの高水温並みくらいの生産量の落ち込みはあるにしろ(来年以降は)ことしのような、かなりひどい状況にはならないと思います」
茂浦支所では半成貝の水揚げが、いつもの年より遅い7月まで続きそうだということです。