櫛引八幡宮の国宝「赤糸威鎧」が“最初で最後”の並列展示へ 春日大社へ輸送準備 青森県八戸市
来月始まる奈良・春日大社での展示に向けて、八戸市の神社に伝わる国宝の赤鎧を運び出す作業が行われました。
きょう運び出されたのは八戸市の「南部一ノ宮」櫛引八幡宮に伝わる国宝の「赤糸威鎧、兜、大袖付附唐櫃」です。
来月、奈良市の春日大社で開幕する展覧会で展示されるため輸送されます。
赤鎧は鎌倉時代に制作された典型的な鎧で、通称「菊一文字の鎧兜」と呼ばれる最も格式が高い大鎧です。
出発を前に、春日大社の専門家が現状を細かく確認して写真で記録しながら、専門の輸送業者の担当者が丁寧に箱に詰めました。
展覧会では国宝に指定されている甲冑の半数が全国から集まります。
櫛引八幡宮の赤糸威鎧は今回、天下の大鎧の双璧とされる春日大社所蔵の「赤糸威大鎧」と初めて、そして今回限りの並列展示が実現することから注目されます。
★櫛引八幡宮 杉山武史権禰宜
「歴史的に見て最初で最後というのは、まさに言葉で言うなれば一期一会と まさにその言葉に尽きるのかなと」
「ぜひその目で見ていただいて、いろいろなことを感じていただければと思います」
展覧会「究極の国宝 大鎧展」は来月5日から9月7日まで、およそ2か月間奈良の春日大社で開催されます。