「好き」を仕事に!サブカル特化の就労支援施設で障がいを乗り越え将来の道を切り開く利用者の思いとは

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青森 2025.05.12 19:57

キャラクターデザインや動画編集などサブカルチャーに特化した新しい就労支援施設がこの春、青森市にオープンしました。
「好き」を仕事にする利用者たちの挑戦が始まっています。


エンターテインメントアカデミー「でじるみ」は、全国に50以上ある就労支援施設です。
一般的な施設と違うのはキャラクターデザインや動画編集などサブカルチャー、いわゆる「サブカル」に作業が特化している点。
ことしの4月、県内では初めて青森市にオープンしました。
障がいがある人たちが自分のペースで通いながら作業をしています。

★事業所に通う有馬さん
「これでやれば後でいじるのもできると思うんですよね」
★スタッフ
「塗りつぶしなので ただただベタ塗りしただけなので」

★事業所に通う有馬さん
「絵や芸術面で目標を持っている人だったらすごくやりがいがある 楽しいというよりやりがいがありますね」

この施設を利用できるのは障がいのある県内在住の18歳以上の人です。
青森市に住む白戸さんです。
白戸さんは県内の高校を卒業後、ゲームプログラムの専門学校に入りました。
しかし、21歳のときに脳内出血に。
後遺症で左半身にまひが残りました。
それでもある目標を持って、でじるみに通い始めました。

★スタッフ
「このはみ出している部分消してもらっても大丈夫ですか?」
★事業所に通う白戸さん
「どこですか」
★スタッフ
「ここです ここらへん」

★事業所に通う白戸さん
「いままでちゃんとイラストのことを教えてもらうことがなかった 全部独学でやっていたので、知識を教えてもらうことが楽しい」

教えるスタッフには専門的な知識や技術を持った人もいます。

★スタッフ
「私はもともとゲーム会社に勤務していたそこでイラストを描いていたので、その経験を生かせると思って、最終的には自分の絵や作品とかで世の中に自分の作品を表現していくような人になってもらえれば良いなと思います」

なぜサブカルに特化した就労支援を行っているのでしょうか?

★でじるみ青森中央 竹口輝代表社員
「これからは『D福連携』デジタルとつながって自分が生きていく道を探していくっていうのが新しい福祉の形」
「デジタルの力を身に付けてそれを利用して、世の中に自分が参入していく自らの意思が大事」

かつてはゲームのプログラマーをめざした白戸さん。
いまは子どもの時から好きだったイラストで将来の道を切り開こうとしています。

★事業所に通う白戸さん
「障がい者になる前にイラストが描くのがとても好きだったので、楽しかったことを思い出したいのがいちばん強い 将来絵の仕事で食べていけるようになればうれしい」

デジタル技術を身に付けて新たな道を切り開く利用者たち。
障がいを乗り越え「好き」を仕事にする挑戦が始まりました。