【コメ】生産調整“見直し”や緊急輸入への言及で消費者や農家の間には期待と不安が交錯 「大きく変えられてしまうと…」先をしっかり見据えた議論を求める声も
政府は価格の高騰を受け事実上の減反政策の見直しを始めました。
所得補償の導入も検討するほか、緊急輸入にも言及、消費者や農家の間には期待と不安が交錯しています。
コメ政策を巡る関係閣僚会議で、石破総理は備蓄米の放出による価格の引き下げを急ぐとともに、コメの生産強化に向けた中長期的な対策をとりまとめるよう指示しました。
また、生産調整いわゆる減反の見直しや所得補償の導入など、コメ政策の転換に向けた議論を始めました。
さらに小泉農林水産大臣は、きょうコメの高騰がおさまらなかった場合「緊急輸入も含め選択肢だ」と述べました。
価格高騰改善のための政府の動きに対し消費者は…
★県民
「すごい高くて困ってます」
「(このまま高いとコメは食べなくなる?)それはない コメ好きだからね。でも減るんじゃない 量は麺とか増えてるもん」
「コメなしでは生きていけない」
「なんとか頑張ってほしいなと思います」
生産調整の見直しや輸入への言及に対し、減反に協力し大豆の生産の方が増えた農家は複雑です。
★農事組合法人アグリ田舎館 工藤秀範代表理事
「大きく変えられてしまうと、今まで設備投資をしてきたものがあるので、ここからまたさらにってことになると厳しいなという思いがある」
「主食なので、いざという時にそれがない、輸入している形は好ましくない。自国で自国の主食はまかなうべき」
先をしっかり見据えた議論を求める声も聞かれました。
★中泊町のコメ農家
「遅い 前々からわかっていること」
「備蓄米で今値段を下げるのであれば、ある分売ってしまったらあとどうするんですか。そのあと農家はどういう風に維持していける?政策そのものが全部新たに考えてもらわないと」
大規模経営や機械化の先駆者は、若者の就農や安定経営のためには所得補償が不可欠だと、改めて指摘しました。
★笠井実さん
「減反廃止になると米価がどんどん下がるかもしれないので、そういう議論をする前提として農業の所得保障というのは、前段階として議論して確立しないといけない」
農協のトップは減反の見直しを評価する一方、増産は容易ではないと指摘します。
★JA青森 鹿内克之組合長
「転作減反の見直しは、まずは評価できるかなと思っています率直に」
「いくら減反転作を緩和しようとしたとしても、戻る量が限られている何十年も50年以上やっているので」
政府の会議では来年夏頃までに、具体的な方向性を集約するとしています。