ほぼ県外出身!大学の「ねぶた制作サークル」が制作する“2台のねぶた” 学生たちの挑戦の夏! 青森県青森市

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青森 2025.06.04 19:39

青森公立大学に発足した「ねぶた制作サークル」が前ねぶたの制作に挑んでいます。
県外出身者が3分の2というサークルの活動を追いました。

ねぶたの紙貼りを行っているのは、青森公立大学の「ねぶた制作サークル」の学生たちです。
サークルが出来たのは1年半前。
現在63人が所属し、下絵から台上げまですべて自分たちで行います。

こちらはサークルで初めて作った去年のねぶたです。
ねぶた祭りの前ねぶたとして出陣しました。

このねぶたの下絵を手がけたのは、青森市生まれの伊藤源大さんです。
物心がついたときから囃子に参加し、高校1年生のときから、ねぶた師・林広海さんの元でねぶた制作の基本を学んでいます。

★ねぶた制作サークル前代表 伊藤源大さん
「(林さんの)色使いが好きで、あとは題材選びが好きでひかれたというのがあります。8、9割は先生の影響を受けて、墨の線をなるべく太くしたりとか」

サークルのメンバーの3分の2は県外出身者です。

★先輩のサークルメンバー
「だいぶ1年生とか新しく入ってきて 簡単なところを残すために、難しいところを頑張ってやってます」
「せっかく青森の大学に来たから、青森っぽい ねぶたとかに挑戦してみたいと思って」

★ねぶた制作サークル代表 大坂優生さん
「山幸彦の腕の部分を作っています」

現在代表を務めるのは3年生の大坂優生さんです。
五所川原市出身の大坂さんは、サークルが発足する前の大学1年生のときに有志で集まって制作してから、ねぶたに魅了されました。

★ねぶた制作サークル代表 大坂優生さん
「ねぶたは光る綺麗なものだなぐらいの印象しかなかったんですけども、実際に自分で作らせていただいてアートというか、そういう造形物なんだなという意識になって、そこからねぶたに熱中するようになりました」

大坂さんにとっては3回目のねぶた制作。
ことしのねぶたのこだわりは…

★ねぶた制作サークル代表 大坂優生さん
「けんかの場面なので迫力が出るようにどっしりした感じで作っています」
「この丸がだんだん大きくなっていかないと 2人が相対している場面でその前を学生が歩くので、2人の迫力と学生の頑張っている姿を重ねて見ていただけたらなと思います」

実は公立大のねぶた制作サークルでは、ことし自分たちのねぶたとは別に、もう1台ねぶたを制作中です。

毎年7月、青森市の廣田神社では青森城2代目城主をたたえる「庄兵衛祭」が行われてきました。
そのお祭りにコロナ禍以来6年ぶりに登場するねぶたの制作を任されたのです。
この日は親子3組を招いての紙貼り体験。
学生たちは丁寧にアドバイスしていました。

★体験した人
「大学生の皆さんも結成して間もないというが、かなり慣れていてすごく勉強になった」

★廣田神社 田川伊吹宮司
「若い世代が新しいねぶたその序章となるようなねぶたを作っていただいて、廣田神社としてもとても光栄だなと思っております」

★ねぶた制作サークル代表 大坂優生さん
「ことしから復活すると言うことで、その復活にねぶた制作を指名していただいたことはすごくありがたいこと 祭りに向けてもう一段気合いを入れてねぶたを作って行ければと思います」

ねぶた祭まであと2か月。
メンバー一丸となって本番に向け作業を進めます。

★ねぶた制作サークル前代表 伊藤源大さん
「1年中かけて作っているねぶたなので、それを見て見に来てくれた方が笑顔になってくれればいいなという気持ちで今作っています」

地域に根付き世界にその魅力を発信するねぶた祭。
責任感を持って取り組む学生たちの挑戦の夏になりそうです。