■「信号機を減らす理由は?」 県内は5年間で150基予定【徳島】(徳島県)
交通事故を防止するために、重要な役割を担う信号機。
その信号機が、県内でここ数年、かなりのスピードで減っていることにお気づきでしょうか。
信号機の現状と、減少の理由を取材しました。
(記者)
「普段当たり前に目にする信号機。実はここ数年、信号機は減少しています」
「そういえばあの信号なくなったな、そんな経験はありませんか?」
「今回は、その理由を調査します」
信号機を減らす動きは、全国的に進んでいます。
各都道府県警が発表した撤去目標数によりますと、2028年までの5年間で、全国の信号機の約2%、4000基以上が撤去される予定で、徳島県は和歌山と並んで全国1位の割合となる10%、150基の信号が撤去される予定です。
県警交通規制課によりますと、2018年に県内に1596基あった信号機は、これまでに90基近く撤去され、2024年末時点で1509基まで減っています。
なぜ信号機を撤去するのでしょうか?交通規制課に聞きました。
(県警交通規制課・橋川智洋 次長)
「県内人口が減少する中、交通量の低下などで必要性の低下した信号機については」
「車両の停滞を招くだけでなく、運転手に対し必要以上の待ち時間を強いるなど、負担となることから」
「撤去を含めた交通規制の見直しを進めているところです」
さらに、財政的な問題があります。
限られた財源で必要な場所に予算をあてるためには、信号機の設置基準に当てはまらなくなった信号機を、撤去する必要があります。
また、老朽化や災害時に倒壊して、緊急車両の妨げになるなどの問題も心配されています。
2024年、1年間に県内で撤去された信号機は26基。
そのうちの16基の信号機は。
(記者)
「こちらが一灯式信号です。『赤色の点滅は一時停止、黄色の点滅は注意して進む』ですが」
「一時停止しないなどのルール違反や、そもそも認識されていないという問題があり、大幅に撤去が進められています」
一灯式信号はこの10年間で、約80基が撤去されました。
相次ぐ信号機の撤去を、不安に感じる人もいるのではないでしょうか。
県警の交通規制課によりますと、撤去後に事故が増えたケースは把握していないということです。
それはなぜでしょうか。
(記者)
「こちらは以前一灯式信号があった交差点です」
「一灯式信号の代わりに、夜間に点灯する一時停止標識や減速帯を導入するなど」
「交通事故防止のために、視覚的な工夫をがなされています。」
(県警交通規制課・橋川智洋 次長)
「新しい道路が年々新設される一方で、既存の道路が廃止されることはありません」
「安全で円滑な交通環境を維持するため、徳島県警といたしましては」
「必要な交通規制の見直し、道路環境の構築について進めていきたい。」
一灯式信号をはじめ、私たちの身近なところにあった信号機が撤去されるケースは増えそうです。
しかし、大切なのは事故を起こさない効果的な交通規制だということは間違いありません。
(05/14 21:07 四国放送)
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