■返礼品は「T型フォード」の運転! 板野町のふるさと納税【徳島】(徳島県)
フォーカス徳島で紹介した、徳島工業短期大学の「T型フォード」修復プロジェクト。
その後、板野町のふるさと納税の返礼品として、乗車体験が登録されていたのを覚えていますか?
この度、第一号となる男性2人による乗車体験が行われ、その様子を取材しました。
(講習)
「ペダル同士の間隔がすごく狭いので、リバース(バック)を踏むときに少し踏みづらい」
「これだけを踏む感じ」
「これ全部右で(踏む)とか、こっちだけ左とかあるんですか」
「特にないみたいで、やりやすいように踏んでいただけたら」
(エンジンをかける)
1908年に発売されたアメリカの名車「T型フォード」。
販売終了の1927年までに1500万台以上が生産された、大ヒットモデルです。
車は、徳島市内でフォードの代理店を営んでいた人から、徳島工業短期大学に寄贈され、2年前に学生たちが中心となり、走行が可能な状態に蘇らせました。
そんな貴重な名車を乗車できる権利が、地元・板野町のふるさと納税の返礼品として登録されました。
その第一号となったのが、埼玉県在住の大江良助さん。
ツーリングなど、共通の趣味を持つ友人の福島和也さんと「100年以上前の名車に乗ってみたい」とふるさと納税に申し込みました。
絶好の運転日和となった5月4日。
遠路はるばる徳島の地へやってきました。
(大江良助さん)
「まず車が持つ歴史ですよね、1912年(製)と聞いていますが、歴史的な一台、車種として価値がある。魅力だなと思います」
まずは、アクセルやブレーキの基本操作を教わります。
(講習)
「ブレーキ自体は、つながってますので」
「現代の車は右足でブレーキ・アクセルで、左足でクラッチですけど、同じような操作で」
「これが・・・」
「そうですねアクセルです」
「慣れると意外と運転スムーズになります」
車の前方にあるハンドルを回してエンジン始動です。
歴史の重みを感じるエンジン音に、ご満悦の様子。
いよいよ憧れの運転席に乗り込んで、乗車体験スタートです。
(大江良助さん)
「感覚が違いますね。アクセルを手でやるっていうのが、必死になって調整しています」
「これが1912年の車っていうのが、実感がまだわかない」
順調に見えた運転でしたが、そこはやはり100年以上前の車、一筋縄ではいきません。
(徳島工業短期大学特別講師・元木和豊さん)
「ホースが何かと繋いでいるところで、空気が入ってきよるんよな、たぶんどっかで」
「(あと)2周は走れるから」
「すいません、なんか調子悪くて」
(大江良助さん)
「なかなか新感覚ですね」
(記者)
「今の自動車と全然違う?」
(大江良助さん)
「はい」
(大江良助さん)
「一生に一度の機会かもしれないんで」
「すごい、ぐいぐいパワフルに進んでくれて、乗り心地も悪くなくて」
「校庭を走る中では快適に走れて、貴重な経験でした」
「学生さんがこうやって車を直して、われわれが外から乗らせてもらうっていうサービスを提供しているのが素晴らしい」
(徳島工業短期大学 講師・高橋秀成さん)
「徳島にこういった、自動車の整備士を育成する大学があるんだよっていうのを、全国の皆さんに知って頂きたい」
「本学の技術力の高さだったり、地域に根差したイベントを行っているんだよっていうのを、発信できれば」
徳島の若い力によって令和の時代に蘇った「T型フォード」。
今後も、地域のイベントなどで展示されるほか、5月末には2組目の乗車体験も行われる予定です。
T型フォードの乗車体験は、ふるさと納税の返礼品として2025年度も登録されていて、8万円の寄付で大学職員が運転する助手席に乗ることができるほか、12万円の寄付で大江さんのように、自分で運転をすることが出来ます。
いずれも運転できるのは、大学の構内のみとなっています。
(板野町のふるさと納税 詳しくはこちらから)
http://www.town.itano.tokushima.jp/bunya/hurusato_nouzei/
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(05/08 18:45 四国放送)
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