■「幸せ」をキーワードに 四国初の女性警察署長に密着【徳島】(徳島県)
4月、四国で初めてとなる女性の警察署長が、小松島警察署に着任しました。
男性社会と言われてきた警察で、道を切り拓いてきた女性署長にカメラが密着しました。
「おはようございます、決裁宜しくお願いします」
午前9時、カゴいっぱいの書類が運ばれてきました。
その一枚一枚に目を通し、印鑑を押すことから毎日の仕事が始まります。
2025年4月、小松島署長に任命された三浦充代さんです。
女性が警察署長に着任したのは、四国で初めてです。
(小松島署・三浦充代 署長)
「署長としての私の願いをお話します。それは皆さんが幸せであることです」
「全ての職員が、公私ともに幸せであることを願っています」
「なぜ幸せを追求してほしいのか、それは幸せであることを実感することで」
「仕事も私生活も充実し、楽しく頑張れると考えるからです」
三浦署長に、ある映像を見てもらいました。
(小松島署・三浦充代 署長)
「いやー、何年前ですかこれ」
(1993年1月・入校式の映像)
「ただいまから婦人警察官の、入行式をおこないます」
この中に、若き日の三浦署長の姿が。
三浦署長は強い倫理観を持って職務を遂行する警察の姿に、子どもの頃から憧れを持っていました。
(1993年1月・入校式の映像)
「徳島東警察署・徳島県巡査 三浦充代」
(小松島署・三浦充代 署長)
「いやー、懐かしいです。思い出します。髪型も変です」
でも、当時は顔で笑って心で泣いたことも。
(小松島署・三浦充代 署長)
「当直勤務になると夜間の仮眠室がないとか、シャワールームがないとか」
「以前でしたら、トイレの入り口が 男女一緒だったりだとか」
「当時警察は、男社会と呼ばれていた時代ですから」
「男性も、女性に同じような働き方を求めることもあったように思うし」
「女性も、男性と同じように働かないといけないと気負うこともあった」
三浦署長は交通機動隊の指導官や、徳島中央署の地域官などの激務をこなしながら、家庭では4人の子どもを育て上げました。
今は、孫にも恵まれ、充実した毎日を送っています。
地域の安心安全を守るため、様々な住民の声を聞くことが大切だと、三浦署長は考えています。
この日は、家族連れでにぎわう金長狸まつりに出向きました。
(小松島署・三浦充代 署長)
「小松島署長の三浦と申します。きょうはよろしくお願いします」
「7月21日に、港まつりがありますので」
(小松島署・三浦充代 署長)
「今回は、1日だけということで」
「1日だけなんですが、その分人が集まるのではないか?是非お力添えをお願いします」
(小松島署・三浦充代 署長)
「よかったらどうぞ、白バイ跨がれるよ」
「乗ってみる?」
「制服も着る?」
「かっこいいな!」
(小松島署員)
「足広げてー!」
(小松島署・三浦充代 署長)
「可愛い、可愛い!」
「楽しいです。やはり地域の方々と触れ合う時間というのは、楽しく感じます」
「みんな幸せそうで、こちらも幸せな気分になる」
この日、三浦署長が向かったのは、小松島管内にある上勝町の福原駐在所。
溜まっていた決裁書類に判を押しにやってきました。
2025年4月に配属されたばかりの梅口巡査長から書類を受け取ります。
でも、これだけが目的ではないんです。
山間部での初めての駐在所勤務となった梅口巡査長が地域に溶け込めているか、気になっていたのです。
(小松島署・三浦充代 署長)
「どうですか?慣れましたか?」
(福原駐在所・梅口 巡査長)
「はい、慣れました」
(小松島署・三浦充代 署長)
「巡回連絡とかもいけてる?地域の人も声かけてくれたり?」
「(梅口さんが)交番勤務だった とき、民家にヘビが現れてどうにかしてほしいと通報があったとき」
「ヘビいけるか?と聞かれて、ギリギリセーフですと言って、現場に向かったのが印象に残っている」
「上勝に来て、ヘビもたくさんいるんだろうなと、一番にそれを思った」
「平穏なところですが、いつ何があるかわからないから」
「緊張感を持って仕事をするのは大事だと思うので、頑張って下さい」
(2025年4月 小松島警察署・着任式)
(小松島署・三浦充代 署長)
「なぜ幸せを追求してほしいのか、それは幸せであることを実感することで」
「仕事も私生活も充実し、楽しく頑張れると考えるからです」
(小松島署・ 元木美妙 警部補)
「これまで子育てされながら、女性警察官としての道を切り拓いてこられた」
「三浦署長ならではの言葉だと思った」
地域の安全と笑顔を守りながら、一人の警察官としても幸せの形を模索する三浦署長。
その眼差しは未来を見据える、誰かの道標になるはずです。
(05/14 18:45 四国放送)
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