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フェンシング東北大会で3年連続優勝 世界の頂点目指す中学1年生(岩手県)



北上市の中学1年生がこのほど、フェンシングの東北大会で3年連続で優勝しました。世界の頂点を目指して頑張る姿を取材しました。

田村 葵さん
「優勝したいなって思って。勝ちたいなって…」

3月末に行われたフェンシングの東北大会、「中学生の部」の決勝戦!画面左が北上市の田村葵さんです。

瞬間。相手の突きを外側に逸らして、カウンターの突きが胴に入っていました。

新・1年生にして、早くも「中学生の部」で優勝。小学5年生の大会から数えると3連覇で、東北の同年代の中では圧倒的な強さに成長しました。

先月。中学に入学したばかりの田村さんを訪ねました。

田村 葵さん
「宿題やって、ご飯食べて、で練習に行く」

放課後の週2回、自宅から40キロ離れた一関市で練習しています。

田村 葵さん
「お父さんとお母さんと一緒に、列車に乗って練習しました」

中学生になった春からは、一時間の道のりを一人で通っています。

田村さんが所属する、一関フェンシングスポーツ少年団は、岩手県で唯一のフェンシングのスポ少です。4才から中学3年生までの13人が、フェンシングの元国体選手、佐々木満さんから指導を受けています。
最も重要な「フットワーク」の練習。田村さんは、楽しそう。
プラス1は、おととしも田村さんを取材していました。

中学生になって、前後の踏み込みが以前よりもずっと鋭くなったように感じます。

田村 葵さん
「中学校の部に入って背の高い選手が増えるので背の高い相手に勝てるように練習しています」

フェンシングで3つある競技のうち、田村さんが取り組むのは最も基本と言われる「フルーレ」です。
マスクの襟下と、胴の全てが有効面です。相手より早く腕を伸ばし切っ先を向けることで、攻撃の「優先権」が生まれ、有効面を突けば得点が入ります。相手に「優先権」を取られても、切っ先を払いのけたり、間合いの外に逃げたりすると自分に攻撃の権利が移り、反撃が有効になります。限られた視界の中で、一瞬の攻守の切り替えと駆け引き、フットワークの早さが勝敗のカギを握ります。

田村さんは、週末、宮城県・気仙沼市のクラブで、時には関東でも実戦経験を積んでいるそうです。

佐々木監督
「葵が(相手を)研究しているようにほかの連中も(田村さんを)研究しているからその中で勝つのは容易ではない。でもまあその壁は越えるだろうとは思っている。もう、本人がとにかくフェンシングが強くなりたいという気持ちがあるので…」

田村 葵さん
(目標は何ですか)「オリンピックに出て、金メダルを取ることです」

世界で一番強くなるために。田村葵さん、これからがますます楽しみな選手です。

(05/05 19:06 テレビ岩手)

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