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アメリカで見た青森県産品の“現在地”は… 現地に出向するむつ市職員が見た最新状況をリポート!(青森県)



むつ市は4月から初めて職員を海外に派遣し、特産品の販路拡大などに取り組んでいます。
このうちアメリカに派遣されている職員に、現地で感じた青森の可能性と関税措置への対応を聞きました。


アメリカ合衆国西部、太平洋沿岸のカリフォルニア州。
全米最大の経済規模を誇る街で、8000キロ以上離れた青森県からある取り組みが始まっています。
今年度むつ市は職員2人を初めて海外に派遣しました。
このうち美濃英武さんは、海外に日本をPRする民間企業「JapanNavi」に出向し、4月からアメリカに滞在しています。

★むつ市から「JapanNavi」に出向中 美濃英武さん
「いまはロサンゼルスのダウンタウン付近、リトルトーキョーと呼ばれるエリアの近くでして、後ろには日本でも有名だと思うんですけども、大谷翔平選手の壁画があるホテルこういうのがあるエリアです」

美濃さんの仕事は下北の鮮魚を中心とした飲食店などへの県産品セールスです。
現地で感じたのは日本の食への「信頼」と、青森の知名度の低さという「現実」でした。

★美濃英武さん
「日本の魚というのはレベルが高い、クオリティが高いと認知されていることが多くて自信を持って営業活動をしている。青森のことをご存じの方は現地の方に青森と言ってもやっぱりピンとこない方が多い印象ですね」

出向のきっかけは去年、むつ市が行った販路開拓事業でした。
特産の海峡サーモンやホタテなどをアメリカのバイヤーに売り込む、これまでにない取り組みです。

★美濃英武さん
「お越し頂いた飲食店のオーナーの方が新しくロサンゼルス中心部に出す店舗、こちらの名前をMUTSUにするということで、もう実は店の前にMUTSUという大きな看板が掲げられていまして、それも見たときにおーっと」

すでに海峡サーモンの加工品や県産のブランド米「青天の霹靂」を取り扱っている店もあり、ヒバのまな板や包丁など工芸品でも新しい販路ができました。

★美濃英武さん
「お寿司をはじめとする日本食というのは欧米、特に今はカリフォルニアにいますけど広く認知されていますし、そういったものを好む方が多いというのはひじょうにチャンス」
「たとえば長いもとかはこちらでも需要があると聞いていますし、ニーズとご相談しながらぜひ広めていきたい」

一方で懸念されているのが、トランプ政権の関税措置です。

★美濃英武さん
「多くのお客様はやっぱりちょっと関税でお財布のひもも固くなるかなということを気にされている方もいます」
「特に仕入れの部分の話になると仕入れ先も値上げを決めているところがあるというところもありますしそれを提供する料理の価格に転嫁しなければならないのかな、どうしようかなという風に悩まれているところも多く見受けられました」

富裕層など営業先によっては対応が違っているとして、市場のニーズを見極めたいとしています。

★美濃英武さん
「離れてみて改めて思う青森のいいところにいま沢山気づかさせていただいている最中です。大きなことは言えませんけどもむつをはじめとして、青森のいいものをたくさんアメリカで広められる活動を頑張っていきたいと思いますし、そういう経験を持って帰って、また青森にいい経験などが生かされるようなことも頑張っていきたい」

美濃さんの出向は2年間で、6月以降はシンガポールでも誘客促進や販路拡大に取り組むということです。
青森の可能性を広げる取り組みは始まったばかりです。


(05/09 19:36 青森放送)

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