■いきなり後ろから抱きつかれたら…「もしもに使える護身術」教わってみた(熊本県)
(永島由菜キャスター)
特集は女性や子どもが不審な人物から襲われた際に身を守る防犯対策です。
(川又優アナ)
埼玉県では4月14日、帰宅中の女子高校生が刃物で襲われ殺害される事件が起きました。自分の身にもしもの事が起きた時どんな対処をすればいいか、取材しました。
【VTR】
全国で後を絶たない、女性や子どもへの「声かけ」や「わいせつ」被害。熊本県内でもここ数年、毎年約1000件ほど確認されています。このうち去年の発生件数を月ごとに見ると、5月が118件と1年の中で最も多くなっています。なぜ県内では5月に増えたのか、県警はその理由は「わからない」としています。そして被害の半数以上が帰宅中や登下校中でした。
県内では4月にも帰宅中の女子高校生が男に声をかけられ住所を聞かれたり、男子小学生が背後から男に押されたりするなどの事案が起きています。熊本県警に防犯対策を聞きました。
ポイントは3つ。1つ目は「●●を外して!」
■県警犯罪抑止対策室・釜賀ルミ室長
「イヤホンを外して歩いていただきたいと思います。イヤホンをつけて歩いたり携帯に注目しながら歩いたりすると危険を察知しにくくなりますので身の回りがよく聞こえる状態にしていただきたいと思います」
2つ目は万が一に備え、事前に調べておいてほしいことです。
■釜賀ルミ室長
「帰り道に自分がすぐ逃げ込める場所を確認していただきたいと思います」
いざという時のために、自分の帰宅ルートにある交番やコンビニエンスストアなどを把握しておきましょう。子どもがいる場合は保護者が一度、一緒に通学路を歩いて確認しておくと安心ですね。
そして3つ目。持ち歩いてほしいものがあります。
■釜賀ルミ室長
「防犯ブザーは有効と思います」
いざ危険が迫ると、怖くて声が出せないこともあるため、県警は防犯ブザーを持ち歩いてほしいといいます。最近は、防犯ブザーのアプリもあるのでスマホに入れておくと安心です。
■釜賀ルミ室長
「警察がお一人お一人について回ることはできませんのでご自身で防犯意識を高めていただいて、いつでも危険を回避できる準備をしておいてほしいと思います」
【スタジオ】
(永島由菜キャスター)
私も夜道は怖いので、イヤホンは外して歩いているんですが、逃げ込める場所の確認はあらためてやろうと思いました。ただ、事前に準備できることや気をつける点はわかったのですが、実際に危害を加えられそうになったときどう対処すればいいでしょうか?
(川又優アナ)
そうした「もしも」の時に知っておくと便利な「護身術」を教えてもらいました。
【VTR】
教えてくれるのは警察官に逮捕術などを指導する熊本県警の山口師範と小川警部補です。
片腕をつかまれたとき
■山口晃一師範
「手首をつかまれた場合、まず手はこういうふうに合わせます。自分の手を自分の顔の方に持ってきます。その時後ろに下がりながら(手を持ってくる)」
両手を握手するように握り、素早く手前に引きながら下がります。そうすると相手の手がねじれて離れるということです。川又アナも挑戦。体を引くときのスピードも大事だといいます。
■山口晃一師範
「そうですね、さっきよりずいぶん早くなりました」
■川又優アナ
「確かにすぐやった方が相手の捕まえた手もすぐ離れた感じがします」
■山口晃一師範
「これが手をつかまれた時の離脱法で一番簡単な方法になります」
後ろから抱きつかれた場合
■山口晃一師範
「相手が後ろから来た瞬間、肘をちょっと張るみたいな感じですね」
@まず肘をはります。
A自分の腰を横にずらし
B相手の急所に拳を当てます。
Cそして相手がひるんだ隙に逃げます。
川又アナも挑戦してみましたが…腰を横にずらす動作がけっこう難しいんです。
■山口晃一師範
「横に腰を切る時がちょっと切りが甘いかな」
■川又優アナ
「もしかすると結構自分が思ってるより思いっきり来た方が、これでもぐっとくるかもしれないですね」
護身術は習ったからといってすぐできるわけではありません。山口さんは何度か練習することが大切だと話します。
■山口晃一師範
「まずは相手がいなければ自分1人で動きだけを確認してやる。この護身術は1人でも訓練ができますので、2人いた時に実際にやってみるということでいけば、より効果的になるんじゃないかと思います」
【スタジオ】
(上野聡行アナ)
不審者役です。川又さんの両手をつかみました。
両手をつかまれたとき
(永島由菜キャスター)
こうなったら逃げづらそうですが、どうすればいいんですか?
(川又優アナ)
両手をつかまれたらまずは手のひらを合わせます。そして相手の方に一歩踏み出しながら相手の顔に向かって勢いよく突き出します。手を合掌して、相手の方に一歩踏み出しながら顔目がけて手を突き出す!
(上野聡行アナ)
押されるとバランスが崩れますね。
(川又優アナ)
私でも簡単にできたので、いざというときのためにぜひお家で練習していただければと思います。
(永島由菜キャスター)
ただこれはあくまでも危害を加えられた時の「最終手段」ですよね。
(川又優アナ)
県警では、不審者に遭遇したらまずはその場から離れたり、大声を出して助けを求めたりすることを優先するよう呼びかけています。
(05/05 19:38 熊本県民テレビ)
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