2010年7月11日() 放送

農業に企業経営の視点を

 青森県にとって農業は基幹産業であり、県の経済を支えてきました。しかし担い手不足や高齢化が進み、このままでは農村社会が衰退していってしまいます。農村社会の持続・発展のためにも農業を元気にしなければなりません。
 そこで今日の活彩あおもりは「攻めの地域営農企業化戦略」について紹介します。

 青森県の農林水産業及び関連する産業は県全体の生産額の17%、就業者数は27%を占め、経済面や雇用面で青森県を支える重要な役割を担っています。
 青森県の基幹産業である農業の基盤強化を図り、次の世代に引き継ぐためにも、今、農業を元気にする取り組みが進められています。

 個々の農家では対応できないことを集落内の農家が協力しあい、地域ぐるみで農業に取り組むこれまでの集落営農組織は、農家からの依頼を受けて農作業を効率的に行うことが主な目的でした。
 そこで県では企業経営の視点を取り入れる「地域営農企業化戦略」を進めています。

 今月2日に青森市で開かれた「あおもり地域営農企業化推進大会」では地域活性化に関する講演や、県内の取り組み事例が発表されました。
 県内では昨年、6組織が企業化戦略プランづくりに取り組み、今年からはこれらのモデル組織を県が重点的・集中的に支援して、経営を発展させることにしています。

 6組織の中の1つ、つがる市の「出来島みらい集落営農組合」は先月法人になったばかりです。メロンやスイカの栽培がさかんな出来島地区ですが、米や大豆、小麦を栽培する農家も多く、比較的規模が大きいのが特徴です。

 作物の周年利用を考え、ブロックローテンションを進めるために法人化しました。
 ブロックローテーションとは農地を数ブロックに区分し、1年ごとに作る作物を順次移動させることを言います。これにより連作障害を防ぎ、安定した収量が得られるようになります。
 またこちらの組合では農作業機械を扱うオペレーターを雇い、さらに効率のよい作業体系を確立しようと考えています。効率化することで、今年から新しい作物にもチャレンジすることができました。

 今後は地元の人に枝豆の収穫体験をしてもらい、地域とのつながりを築いていくことも計画しています。
 法人としてスタートしたばかりの「出来島みらい集落営農組合」ですが、法人化するまでのサポートをしてきたのが、西北地域県民局の地域農林水産部です。法人化した今も収益性の高い作物の導入や、加工品の開発などに一緒に取り組んでいます。
 このようにモデル事業を行っている県内6組織を各地域県民局がサポートしています。

 続いて稲作が盛んな平川市の生産組合を訪ねました。「滝本水稲生産組合」は昭和46年に設立。平成15年に法人化し、水稲・大豆の受託生産を中心に運営してきました。

 今年から地元の市場と連携し、夏から秋にかけて収穫する夏秋いちごの栽培を始めました。夏でも涼しい気候を活かし栽培される夏秋いちご。収益性の高い作物として青森県でも栽培が進んでいます。
 元々は苗を育てるためのビニールハウスですが、田植えが終わると使わなくなるので、イチゴの栽培に活用することになりました。
 さらに毛豆の栽培もしており、イチゴと合わせて収益をあげ、通年の雇用にもつなげたい考えです。

 またこちらでは転作で大豆を生産しています。この大豆を使って年間5トンの味噌を作るほか、地域の豆腐屋と連携した商品など、加工品作りに積極的に取り組んでいます。
 そのほかにも豆乳のソフトクリームの開発・販売にも取り組むなど、様々なチャレンジを続けていくそうです。

 県では今回紹介した組合を含め、6つのモデル組織を中心に支援していきます。



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