2010年3月28日() 放送

あおもりマイスター
技能・技術者の仕事

 わが国の製造業が強さを保ってきたのは、ものづくりの人材を育ててきたからと言われています。どんな高性能の機械もかなわない技能・技術者が、ここ青森県にもたくさんいます。今日の活彩あおもりは今年度新たに「あおもりマイスター」に認定された3人の方を紹介します。

 藤崎町にある東和電機工業。ここで光ファイバーセンサーの技術を生かした装置の研究・開発にとりくんでいる齋藤光憲さん。齋藤さんは物質を壊さないで中の性質を測ろうという研究をしています。

 「アマミール」は世界で初めての非破壊型携帯用光糖度計です。
 りんごの糖度をりんごを壊さずに計ります。りんごは陽があたるところと当たらないところで糖度が違うので、ひとつのりんごに対して四か所を測って平均を出すようにしています。糖度は表面の色ではわかりません。「アマミール」をりんごにあてて、反射してくる光の量で甘さを判断します。
 測定の正しさを検証するためにたくさんのりんごを割って測定しました。

 齋藤さんは「ウッドスキャン」という製品も開発しました。クロム、ヒ素、銅などが入った防腐剤がしみこんだ木材かどうかを見分ける装置です。
 防腐剤のしみこんだ木材をそのまま処分すると環境汚染につながるため、きちんとした処理が必要となります。

 県ではものづくり基盤技術ですぐれた技術を有している人、後進の育成に意欲的な人を「あおもりマイスター」として認定しています。平成12年度からスタートし、これまで30人を認定してきました。後進の育成のために技術指導や講演会の講師などをしていただいています。

 田舎館村にある「ムツミテクニカ」。ここで「あおもりマイスター」に認定されたのはプラスチック成形で様々な製品を作っている下山省吾さんです。

 プラスチックを作る成形機でOA機器や医療機器の部品を作っています。溶かした原料を金型に流し、固化させてできあがりです。
 金型は精密に作ることがポイントです。高い品質の維持とコストを心がけて成形しています。
 下山さんは金型の設計をはじめ、プラスチック成形の全工程にたずさわっています。そうして設計された何種類もの金型によって、様々なプラスチック部品が作られています。

 黒石市にある「有限会社UNO」は小さいけれどパワーは大きい会社です。宇野禎倫さんはコアレスモーターを独自の技術で巻き上げる技能によって「あおもりマイスター」に認定されました。

 従来のコアレスモーターは斜め巻きでしたが、宇野さんのモーターは垂直巻きになっています。巻くためには技術が必要ですが、垂直に巻いている分、効率が上がり、3分の1の大きさで同じ出力を出すことができます。
 これによって鉄道模型なども小さいモーターで重い列車を牽引できるようになりました。また、2足歩行ロボットの関節部分にも使われています。ほかにも家庭用風力発電機への活用がすすめられています。微風からモーターによって発電し、街灯などの灯りを生みだすことができるそうです。

 「あおもりマイスター」の仕事や活躍は一般の人の目にはなかなかふれないかもしれません。ひとつの製品は目にできますが、その中にたくさんの方々の技術や思いが入っています。県ではそういう方々にスポットをあてて励みにしてもらいたいと考えています。



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