太宰はタケの家を訪ねますが、留守で誰もいません。その日は国民学校で運動会が行われており、村中の人が運動場に集まっていたのです。にぎやかな祭礼のような光景がそこにありました。太宰はなかなかタケを探し出すことができません。やがて太宰はやっとのことでタケと再会します。タケは太宰を隣にすわらせて運動会を黙って眺めています。
「けれども、私にはなんの不満もない。まるで、もう、安心してしまっている。平和とは、こんな気持の事を言うのであろうか。もし、そうなら、私はこの時、生まれてはじめて心の平和を体験したと言ってもよい。」 |